子育てをしていてイライラしてつい子どもに怒ってしまったり、不安や悩みがあったりと大変ですよね。
この本では科学的に子育てのイライラ・悩み・不安から解放される方法が書かれています。
著者 星 渉さんは株式会社Rising Star代表取締役。
わずか5年間で講演会・勉強会には1万2000人以上が参加し、手がけたビジネスプロデュース事例、育成した起業家は623人にものぼります。
ベストセラー「神トーーク」「神メンタル」は25万部を突破し、著者累計は7冊で40万部を超える。などの実績があります。
当ブログで紹介した「神モチベーション」も多くの人に読まれています。
そんな星渉さんが書かれた、神子育ては共感できたり、講義の内容を本にしていて、まるで講義を聞きに行っているかのようで、とても勉強になり読みやすかったです。
ネタバレが嫌なかたは直接本書を読んでみてください。
それでは、簡単に要点をまとめていきます。
ぜひ参考にしてみてください。
ママが幸せにならないと、子どもは幸せになれない
講義で「今、皆さんが感じている子育ての悩みって何でしょうか?」という質問にたいする答えの中で、非常に多かったのが、この言葉です。
「すぐにイライラしてしまう」
「一度爆発すると止められないときがある」
「つい子供に当たってしまう」
ご自身ののメンタルに関係するものが多かったです。
1番重要なのは「自分」です。
皆さんが良い状態でないとお子さんにいい影響を与えることはできないですし、皆さんが幸せじゃないとお子さんも幸せになることができません。
最終的に、ママの幸せが子どもの幸せにもなります。
一言で定義すると「神子育て」=「ママの幸せ」です。
幸せをつくる4つの要素
実は幸せは4つの要素からできている、ということが科学的に証明されています。
- やってみよう
- ありがとう
- なんとかなる
- ありのままに
以上のことが幸せの要素ということが科学的に証明されているということは、「こういうことをやるといい感情が生まれる」ということがわかっているということになります。
つまり、実行すれば確実に幸せに近づけるということです。
「やってみよう」と思う気持ち
チャレンジ!何かに挑戦しているかどうかです。
「変化がない生活」というのは幸福感を感じにくいです。
同じことの繰り返しは、しだいに慣れてつまらなくなってしまい、充実感がなくなって幸福度も下がってしまいます。
だからこそ、幸せを感じるために新しい挑戦というのが重要になります。
子育て中でも、どんなんに忙しくても、子育てに専念するのではなく「自分自身がやりたいこと」を持つことがすごく大事です。
「ありがとう」と思う気持ち
ありがとうと思う感謝の気持ちです。
「感謝されている」ではなく、「感謝している」です。
家族や自分の関わりのある人に感謝をすると、その人自身が幸せになることが科学的にもわかっています。
ありがとうをたくさん言っていると、どんどん周りの人がみなさんの言うことを聞いてくれるようになります。
感謝をすると相手は「自分のことを大切に思ってくれている」と思います。これを「自己重要感」といいます。
自己重要感を高めることが大事なのは子どものやる気を引き出すことにつながるからです。
何かを目指して頑張れるのは「ここは心地よい」と思える「安心感と自分は価値のある人間だ」と思う、自己重要感を持っているからです。
感謝の気持ちをみんな軽く見ている「感謝軽視バイアス」に陥っています。
ポイントは「いつも言っていないタイミングで、わざわざちゃんと言ってみる」ことです。
言いなれていないなら口癖にしちゃえばいいんです。
「○○してくれてありがとう。やさしいね」や「○○してくれてありがとう。すごく頼りになるね」のように、相手の性格や存在に対して褒めてあげると普通に伝えるよりもよくなります。
行動+存在褒めながら感謝を伝えることこそ、自己重要感を最高に高めます。
「なんとかなる」と思う気持ち
物事を客観的に見れる人のほうが幸せになることがわかっています。
「もう、なるようになるでしょ」と言える人のほうが幸せですが、親が子どもに対して思う気持ちとしては、かなりハードルが高いです。
お母さんは子どものことがいつでも心配な生き物だからです。
例えば受験だったら「合格しない」は「なんとかならない」。
ですが、今回の「なんとかなる」は「幸せに生きていけるか」です。
受験に失敗しても幸せに生きる方法はいくらでもあるので「人生なんとかなる」となるわけです。
「なんとかなる、なんとかなる」と言い続けて、自分の脳にそう思い込ませるのが1番シンプルな方法です。
「ありのまま」でいる
他人の目を気にしないということです。
他人にこう思われるかもしれないと、自分の意見を殺してしまっている人は、科学的には幸福度が高くないことがわかっています。
他人の目を気にしないで「自分はこうやりたいんだ」と思える人、つまり「人と比べない」ということです。
これこそが自分らしく生きる方法です。
長続きする「非地位財」を大切にしよう
「お金は幸せの要素にならないのか?」と疑問に思うかもしれません。
なります。ですが、お金で得られる幸せ感は長続きしません。
人が持つ「財」には2種類あります。
- 「地位財」
-
人との比較で満足を得られる財。人間はこれらを欲する生き物ですが、これらを持っても幸せは長続きしません。
- 「非地位財」
-
自由・健康・愛情・家族との時間など人との比較なく幸せを得られるものです。人との比較なく幸せを得られるので、幸せが長続きします。
まずは、長続きする「非地位財」を大切にしてみましょう。
イライラの原因は自分の言葉
「幸せの4つの要素」の「ありのまま」は「自己受容」という言葉に言い換えることもできます。
とくに真面目なママほど自分自身に厳しくなりがちです。
まず必要なのが「自分を許し」、「自己受容」することです。
大前提としてイライラはなくなりません。
「イライラしてしまう私は悪くない」ということを常に思っておくことが、とっても重要です。
言葉には必ず映像(ピクチャー)がくっついています。
たとえば、イケメンと言ったら皆さんがかっこいいと思っている人が頭の中で思い浮かんだと思います。
人は言葉を発すると同時に、その言葉にくっついてる映像(ピクチャー)を無意識に頭の中で思い浮かべ、その映像を頭の中で見て、感情が生まれます。
大事なのは「言葉」です。どんな言葉を使うかで、頭の中に思い浮かべる映像(ピクチャー)が変わります。
これと同じように、「何やってるの」「ムカつく」「信じられない」などマイナスの言葉を使うと、その言葉に関する過去のイラっとした場面が思い浮かんでしまい、それを頭の中で見てしまうことで、さらにイライラという感情が膨らんでしまいます。
逆に「大丈夫」「元気だね」「いいね」などプラスの言葉を思い浮かべると、出てくる映像や感情も変わります。
言葉は考えている以上に重要
自分をイライラさせてしまっている言葉「ムカつく」「バカじゃない」「いいかげんにして」「早くして」などを言ってしまっていると、それに合わせた映像が頭の中で出てきてしまってマイナスの感情が2倍になってしまいます。
著者の場合、相手から嫌なことを言われたら「ありがとう」「ツイてる」と心の中で瞬間的に言うと決めているそうです。
自分がどこでイライラしてしまうのかを押さえておくと、あらかじめ変換のセルフトークを用意しておくことができます。
皆さんが普段子育てで使ってしまっている「これはやめたいな」と思う言葉をあげてみてください。
そして、その言葉をどんな言葉に言い換えれるか考えてみてください。
怒りの正体は「期待」
怒りの正体とは「期待」です。
他人の子がテストで0点をとってきても、休日旦那がゴロゴロしていても怒らない。
でも、自分の子どもが0点で自分の旦那がゴロゴロしていたらイライラしたり、怒りたくなりますよね。
この差は「期待しているかどうか」の差です。
「私は子どもに期待しないようにします」と宣言しても、子育てを放棄しているみたいになってしまいます。
ではどうすればいいかというと、「期待値を下げる」ことです。
怒りぽい人というのは、周りに対する期待値が高いです。
どんなことでも「ありがたいな」と思うようにすると、もともとあった期待値が下がっていきます。
期待値を下げる方法は「当たり前のことに感謝する」でことです。
当たり前のことに感謝するには、習慣づけることが大事です。
「ありがとう」と感謝するのではなく「ありがたい」と思うこと。
毎日あらゆるものに対して「ありがたい」と思うようにしてみてください。
子育てとは「子供の記憶づくり」である
いい記憶をつくるためには、やってもらって嬉しいということがあったら、そのことを最低3回は褒めるのが良いです。
何度もやることで「これをやったら褒められる」という記憶が定着するからです。
3回はくどいと思うかもしれませんが、くどいくらいがいいです。
さらに、「どこがすごかったのか」「ママはどんな気持ちだったのか」まで伝えるとより印象に残ります。
子育てというのは記憶づくりでもあるんです。
子供に何を言われても「否定しない」
子どもと親とでは考えていることが違います。子どもなりの考えがおるので、まずはそれを理解するのが先です。
相手が言っていることの背景をきいてあげるのがすごく大事です。
大人同士だと「なんでそうなの?」「なんでそう思うの?」と聞いてあげると思いますが、相手が子どもだとやっていない場合が多いです。
相手が子どもでも大人でも同じ対応をしましょう。
それでもなかなかやる方向にいかない時は、2種類の質問を織り交ぜると有効です。
- オープンクエスチョン
- クローズドクエスチョン
最初は「どうすればいいと思う?」などオープンに自由に相手の気持ちを聞いてみます。
これでもなかなかうまくいかない時はクローズドクエスチョンにします。
「するの?しないの?」だと自分で決めた感がないので、「まずしたほうが良いと思う?しないほうがいいと思う?」のように2つに絞るほうがいいです。
明らかにイエスと言わされているような質問はNGです。
「やるかやらないかはママがどうとかじゃなく、自分自身がいいと思うほうをえらんだほうがいい」ということを伝えるべきです。
忙しい中こんな手間をかけるなんて!と思うかもしれませんが、それは親の都合です。
「まずはこれだけ習慣づけたいな」というのを、ねらいを定めてやらせることが大事です。
子供がやる気を出す言葉
モチベーションにはいろんな種類がありますが、その中でも「内的要因」と「外的要因」というのがあります。
内的要因は自分でやりたいと思ったもの。
外的要因は「○○やったら○○をあげる」といったご褒美。
外的要因は即効性はありますがあげたとたんモチベーションが下がってしまいます。
内的要因をつくるには、自分で決めさせることが大事です。
自分で決めた場合、ポジティブな内容になります。
自分で決めた目標に進んでいく時が、幸福度が高く、モチベーションも高くなることが科学的にわかっています。
自分で選ぶ、という行為は思っている以上に大切でその人自身の幸福度にも影響してきます。
命令するのではなく、常に「どうする?」「いつまでがいい?」のように疑問形で伝えるのがいいです。
子供が幸せになる4つのアクション
オキシトシン。別名幸せホルモン・愛のホルモンと言われ相手との関係性をうまくつくることができます。
オキシトシンを出し方は4つあります。
- スキンシップ
- 心温まる映画を見る
- 動物と触れ合う
- 人に親切にする
全部やる必要はなく、この中から1つだけでも意識してやるといいです。
一番簡単なのはスキンシップだと思います。
ぜひ毎日の生活に取り入れてみてください。
コミュニケーションの3大原則
コミュニケーションで大切なことが3つあります。
- ひとつめ。
-
言動の一致。つまり言っていることとやっていることが違ったら人は納得して話を聞いてくれません。
- ふたつめ。
-
安心感を与えることができるかどうか。安心できる相手だから自分のことを話そうと思うし、相手の話も聞こうと思うものです。
- みっつめ。
-
自己重要感を育む声掛けをすること。「ありがとう」ということは、相手の自己重要感を高める最強の方法です。
お子さんとのコミュニケーションも、この3つをベースにやっていくといいです。
最後に
この本では、ママは幸せでないと子どもは幸せにはなれないから、まずは自分を大事にしてほしいということが書かれています。
そして、科学的根拠をもとにイライラ・悩み・不安を手放す子育て方法が、今回紹介しきれないほど沢山ありとても参考になります。
子育てで、イライラ・悩み・不安がある方はぜひ読んでみてください。
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