お子さんが3歳を迎える頃に、だんだんと大人やお友達の真似をするようになってくると思います。
しかし、子どもがオウム返しのように言葉を真似したり、親や友達の行動を真似するようになると、心配になりますよね。
子どもが真似をするようになると、
「うちの子はどうして人の真似ばかりするんだろう」
「何か病気なのかもしれない」
「子どもが真似する時、どうすればいいの?」
などの疑問や悩みがでてくる方は少なくないと思います。
この記事では、
- 子どもが真似をする理由
- 子どもが真似をすることの重要性
- 子どもが真似をする時期に親はどんな言葉や行動をするするべきか
以上の3つについて解説していきます。
息子が3歳になる頃は、話をしようとしても真似されたり、同じ行動をしたりして、大変な時期がありました。
大切なお子さんだからこそ、ちょっとした行動に敏感になり心配になってしまうと思います。
この記事を読んで、少しでも心配事が減ってくれればうれしいです。
それでは解説していきます。
子供が真似をする理由とは?親や友達の影響力
1歳~2歳の子どもが真似する理由は、大人や周囲の人々の行動を真似することで、言葉や行動の意味を理解するための学習的行動です。
しかし、3歳になる頃に、また真似をしはじめることが多くあります。
3歳児が真似をする理由は、1歳~2歳児同様に学習的行動という目的もありますが、憧れや親しみ・尊敬、好意や興味・関心などの感情から真似をします。
自分のお手本となる人から、社会的スキルや行動・言動などを学ぶために学習行動をします。
観察したことを真似することで、理解したことを確認し、学んだことを実践します。
子どもはこうした行動をとることで、情報を取り入れ、記憶に定着させます。
子どもの真似をする行動は、成長するための学習行動です。
つまり、親や友達などの影響力が大きく、お手本となる行動や言葉を心がけることが重要です。
アルバート・バンデューラと彼の同僚によって行われた、バンデューラの社会的学習理論を実証するための「ボボ人形実験」では、子どもたちが大人の行動を観察して、その行動をお手本とすることで、学習していることがわかりました。
このことから、子どもの真似をして学習することに、親や友達などの影響が大きく表れます。
子供の成長や発達における真似る行動の重要性とは?
子どもが真似をすることは、悪いことではなく、成長や学習のための行動であることは、わかっていただけたと思います。
次は、子どもが真似をすることに、どのような重要性があるのか解説していきます。
子どもが真似をすることは、その成長と発達において非常に重要です。
以下に、その重要性についていくつかのポイントをまとめました。
子供の真似る行動が成長や発達に与える影響
認知能力や言語発達を促す
模倣は、子どもが物事の仕組みや因果関係を理解するのに、大切な役割をします。
大人がとる行動や言葉を真似することで、子どもはその物の使い方や目的を理解し、認知能力を高めることができます。
さらに、親や周囲の大人の言葉を真似することで、言語を学ぶこともできます。
言葉を繰り返し使うことで、意味や文法を理解し、言語発達を促すことも可能です。
自己理解や自己表現力を高める
子どもは他者の行動を真似することで、自分自身の行動や感情を理解しようとします。
親や友達などの反応を観察し、それを自分の行動に取り入れることで、子どもは自分の感情や行動の影響を学び、自己理解が深まります。
子どもが真似をするのは、自分の感情や考えを表現するスキルを発達させる手助けとなります。
親や教師が表現する言葉や身振り手振りを真似することで、子どもは自分の気持ちや意見を効果的に伝える方法を学び、コミュニケーション能力の向上や自己表現力が高まります。
社会的スキルの発達
子どもは真似をするという行動をを通じて、社会的な行動やルールを学びます。
親や友達の行動を観察し、それを真似ることで、適切な社会的行動やコミュニケーションスキルを身につけようと学び、社会的スキルが発達していきます。
親の模範となるべきポイントとは?子供が適切な行動を学ぶために
子どもが真似をしてくるときに、親がお手本となるべきポイントは、
「子どもに真似されては困ると思う言葉は控える」
「子どもに真似されては困ると思う行動は控える」
この2点がもっとも重要です。
たとえば、親が他者に対して怒鳴ったり罵倒したりすると、子どもは攻撃的なコミュニケーションを学んでしまいます。
しかし、親が他社に対して敬意を持って接し、丁寧な言葉を使うことで、子どもにとって良いお手本となります。
さらに、子育てでありがちなのが、イライラしてしまったり、怒ったりしてしまうことです。
親が冷静に感情をコントロールし、怒りやストレスを上手に管理する姿を見せることは、子どもが自分の感情を適切にコントロールするためのお手本にもなります。
学習面でも「勉強しなさい!」と言ってしまいがちですが、親が読書などを楽しみ、学び続ける姿を見せることで、子どもも学びに対して前向きな態度を持つようになります。
これらのように、言葉や行動に気を付ける意識をすることで、親は子どもに対して良い模範となり、子どもが健全な社会的スキルや価値観を身につける助けとなります。
子供に真似されることをうまく活用しよう
子どもが真似をしてきて、心配になってしまう気持ちがあると思います。
ですが、子どもが真似するとわかっているので、それをうまく活用し子育てや教育に取り入れてみましょう。
イタリアのローマで精神病院の勤務医であったマリア・モンテッソーリによって考案された教育法に「モンテッソーリ教育法」というのがあります。
これは、子どもの自然な模倣行動を利用して学習を促進する教育法です。
他にも、「歯磨きを嫌がる」「野菜を食べない」など、悩んでしまうことがあると思います。
そんな時は、まずはお手本となるように、楽しそうに歯磨きをしてみたり、おいしそうに野菜を食べたりすることで、それを子どもが真似することもあります。
大変な子育てや教育の中で、子どもが真似することをうまく活用すれば、負担を軽くすることも可能です。
最後に
いかがでしたか?
子どもが真似ばかりしてきて、心配になってしまいますよね。
しかし、子どもが真似をするのは、成長のために必要な学習行動だということがわかっていただけたと思います。
子どもが健全に成長するためにも、親として正しいお手本を見せていかなければなりません。
大変だとは思いますが、子育て頑張りましょう!
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